本記事は情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスを行うものではありません。金利・返済額は借入条件・時期により異なります。最新情報は各金融機関または住宅ローン比較サービスでご確認ください。
「変動金利と固定金利、結局どっちがいいの?」
住宅ローンを検討するとき、ほぼ全員がぶつかる問いです。FPに相談しても「どちらにもメリットがある」と言われて終わり。ネットで調べても意見が割れていて、結局よくわからない——そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、実際に住宅ローンを組んで変動金利を選んだ筆者が、その理由と判断プロセスをリアルな数字と共に解説します。「どちらにすべきか」の判断フローもまとめているので、迷っている方はぜひ最後まで読んでみてください。
まず結論:私が変動金利を選んだ理由
先に結論をお伝えします。
私は変動金利を選びました。理由は「金利差による返済総額の差が大きすぎたから」です。
借入時に比較した金利(実例)はこちらです。
| 金利タイプ | 金利(借入時の実例) |
|---|---|
| 変動金利 | 0.410% |
| 固定金利(全期間) | 2.130% |
| 差 | 1.720% |
※上記は筆者の借入時点の実例です。現在の金利水準とは異なります。最新の金利は各金融機関でご確認ください。
3,000万円を35年で借りた場合、この金利差が返済総額に与える影響は約1,037万円。
「固定金利の安心感」にそれだけのコストを払えるかどうか、というのが私の判断軸でした。

なぜそう思ったか、細かいところを見ていきましょう!
変動金利・固定金利の基本を整理する
変動金利の特徴
変動金利は、市場の金利動向に応じて一定期間ごとに金利が見直されるタイプです。
- ✅ 金利が低い(固定より大幅に低いことが多い)
- ✅ 金利が下がればさらにメリットが出る
- ⚠️ 金利上昇時は返済額・総額が増えるリスクがある
- ⚠️ 将来の返済額が確定しないため、資金計画が立てにくい
固定金利の特徴
固定金利は、契約時に決めた金利が完済まで変わらないタイプです。
- ✅ 返済額が一定で資金計画が立てやすい
- ✅ 金利上昇リスクがゼロ
- ⚠️ 変動より金利が高い
- ⚠️ 金利が下がっても恩恵を受けられない
| 比較項目 | 変動金利 | 固定金利 |
|---|---|---|
| 金利水準 | 低い | 高い |
| 返済額の変動 | あり | なし |
| 金利上昇リスク | あり | なし |
| 資金計画の立てやすさ | △ | ◎ |
| 総返済額(低金利が続く場合) | 少ない | 多い |
実際の金利差と返済総額への影響
「金利が1%違うと返済総額はどれだけ変わるか」——多くの人がイメージできていない部分です。具体的な数字で確認します。
借入条件:3,000万円・35年返済
| 金利 | 月々の返済額(目安) | 総返済額(目安) |
|---|---|---|
| 0.4%(変動・低水準) | 約77,000円 | 約3,234万円 |
| 1.0% | 約85,000円 | 約3,570万円 |
| 2.0%(固定・中水準) | 約99,000円 | 約4,169万円 |
| 2.1%(筆者比較時の固定) | 約101,000円 | 約4,242万円 |
※上記は概算です。実際の返済額は金融機関・返済方式・保険料等により異なります。
筆者の借入時の比較では、変動と固定の総返済額の差が約1,037万円でした。この差を「金利変動リスクへの保険料」と考えたとき、払う価値があるかどうかを判断するのが出発点です。
また、住宅ローン控除(借入残高の0.7%が13年間税額控除される制度)を活用する場合、変動金利が0.7%以下なら控除額が金利負担を上回る「逆ざや」状態になることもあります。この点も変動金利を選ぶ判断材料の一つです。
借入額の目安や返済比率について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
👉 住宅ローンはいくら借りるのが正解?返済比率・頭金・返済期間から考える借入額の目安
変動金利を選ぶ前提条件
変動金利はメリットが大きい反面、選ぶには一定の前提条件があります。これを満たしていない場合は固定金利の方が合っている可能性があります。
- 返済比率に余裕がある:金利が上昇して月々の返済額が増えても対応できる収入・貯蓄がある
- 繰り上げ返済の意識がある:金利上昇リスクを抑えるために、余裕があるときに元本を減らせる
- 金利動向をある程度把握できる:完全に無関心ではなく、定期的に状況を確認できる
- 収入が安定している:急な収入減少があっても返済継続できる安定性がある
変動金利のリスクと対策
変動金利を選んだ場合でも、リスクを理解した上で対策を取ることが重要です。
「5年ルール」と「1.25倍ルール」とは
多くの金融機関の変動金利には、急激な返済額増加を防ぐ仕組みがあります。
- 5年ルール:金利が変わっても、返済額の見直しは5年に1回
- 1.25倍ルール:返済額の増加は前回の1.25倍まで
ただし注意が必要です。返済額が抑えられる一方で、金利上昇分が元本への充当に回らず「未払利息」として積み上がる可能性があります。返済額が変わらなくても、総返済額が増えることがあるという点は理解しておく必要があります。
金利上昇への対策
- 余裕資金ができたら繰り上げ返済で元本を減らす
- 金利水準を定期的にチェックし、借り換えの選択肢を常に意識する
- 固定金利への切り替えオプションがある場合は条件を把握しておく
あなたはどっちを選ぶべき?判断フロー
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| 収入が安定していて、返済比率に余裕がある | ✅ 変動金利 |
| 金利上昇が不安で、毎月の返済額を固定したい | ✅ 固定金利 |
| 住宅ローン控除期間(13年)は低金利を活用したい | ✅ 変動金利(期間後に見直し) |
| 収入の変動が大きい・自営業・フリーランス | ✅ 固定金利(安定優先) |
| 繰り上げ返済を積極的にする予定がある | ✅ 変動金利 |
| 退職まで残り年数が少ない | ✅ 固定金利(リスク回避) |
ただし、最終的な判断は「どの金融機関で・どの金利で借りるか」によって大きく変わります。同じ変動金利でも金融機関によって0.2〜0.5%の差が出ることもあります。複数の金融機関を比較することが重要です。
まとめ:迷ったらまず複数の金融機関を比較する
変動金利と固定金利、どちらが正解かは個人の状況によって変わります。
- 📌 金利差は総返済額で数百万〜1,000万円超の差になることがある
- 📌 変動を選ぶなら「返済比率の余裕」と「繰り上げ返済の意識」が前提
- 📌 固定を選ぶなら「安心感にどれだけ価値を置くか」が判断軸
- 📌 どちらを選ぶにしても、複数の金融機関を比較することが最も重要
筆者は変動金利を選びましたが、それが全員に正解とは限りません。まず自分の条件で「どの金融機関でいくら借りられるか」を把握することが、選択の第一歩です。


コメント