家づくりは多くの人にとって人生で最も大きな買い物です。
現金一括で購入できるのが理想ですが、そうはいきません。
そこで住宅ローンというものをうまく活用していくのですが、
なにやら色々複雑でわからないことが多いので、初心者向けに私が学んだことを紹介します。
住宅ローンを選び間違えると日々の生活に大きな影響があります
住宅ローンとは何か
住宅ローンとは、住宅を購入するために銀行や金融機関から借りる融資のことです。
多くの人は住宅を購入する時に、一括で購入することが難しいので、住宅ローンを活用します。
住宅ローンは融資なので、簡単に言うと借金ですが、
利用すると自己資金が少なくても、高額な家を購入することが可能になる素晴らしい制度です。
住宅ローンを利用するときは慎重なお金の計画が必要になります
金利ってなに?
住宅ローンは融資なので、金利が発生します。借りた分は金利をつけて返すということです。
固定金利と変動金利について
住宅ローンの金利はざっくりいうと【固定金利】と【変動l金利】という2パターンがあります。
メリット・デメリットをしっかり理解しましょう。
金利が住宅ローン返済に与える影響
現時点(2023年)で固定金利の最低は1.4%程度、変動金利の最低は0.3%程度になっています。
ではこの1%程度の差が住宅ローンの返済にどれくらい影響を及ぼすかわかりますか。
例えば3000万円のローンを35年間の返済期間で借りたとすると
○金利0.3%のとき
毎月返済額 75,253円 総支払額 3160万円 となります。
○金利1.4%のとき
毎月返済額 90,392円 総支払額 3796万円 となり、その差は636万円にもなります。
※保証料や手数料などは計算にいれていません。
参考:一般財団法人 住宅金融普及協会 住宅ローンシミュレーション
1%の差が総額になるとかなり大きな差になってしまうので、
どちらの金利を選ぶかよく考える必要があります。
我が家は「変動金利」を選択しました。
※なぜ変動金利を選んだのかは詳細は追々記事にしていきたいと思います。
住宅ローンはいくらまで借りるか
では、いったい住宅ローンはいくら借りるのが良いのか考えてみましょう。
借りることができる限度額は?
「住宅ローン シミュレーション」で検索して、各銀行口座の借入可能額を年収から計算すると
- 世帯年収 400万 → 借入可能額 3000万前後
- 世帯年収 600万 → 借入可能額 4500万前後
- 世帯年収 800万 → 借入可能額 6000万前後
と算出されます。
夫婦共働きだと、世帯年収は比較的高くなりますので、
この数字を見ると住宅ローンで大きな額を借りることができます。
しかし、借りることができる額 = 返せる額 ではないのです。
金融機関の借入可能額を鵜呑みにすると、その後の生活が苦しくなります。
返しやすい額をどう考えるか
ではどのくらいの額が返せる額なのかというと
返済比率を20〜25%以下に設定すると良いとされています。
返済比率は 年間返済額 ÷ 年収 で計算されます。
なので 年間返済額 は 年収 × 返済比率(20〜25%)でわかります。
年収600万円の人は 600万 × 20% = 年間返済額 120万
つまり
月の返済額は 10万円 が妥当な金額とわかります。
これを各銀行のシミュレーションで返済額から計算すると
年収600万の人の 借入可能額(返済しやすい額)は 3800万 となります。
同じ年収600万円でも
借りられる額4500万円 > 返せる額3800万円 700万円も差があることがわかります。
生活を切り詰めれば4500万円を借りても良いですが
余裕のある住宅ローンを組んで、その分を家族旅行やおいしい外食に使えると生活が豊かになります。
頭金って必要?
住宅ローンには頭金を払うことができます。
頭金とは契約時に自分たちの自己資金から支払うお金のことです。
頭金を支払うことでローンの借入金額が小さくなるため、月々の返済額を抑えることができます。
ひと昔前の常識では頭金なしでローンを組むのはあり得ない感覚のようです。
私たちも親に「頭金はあるの?」と何回も聞かれました。
頭金がないとローン審査に不利という話もありますが、私たちは頭金なしで住宅ローンを組みました。
何社か申し込みしましたが、事前審査は全て無事通りました。
なぜ頭金なしにしたかというと、頭金がない方がお得と考えたためです。
3000万円の住宅ローンを変動金利0.6%で返済期間35年間組むと
月々の返済額は 79,208円 総返済額3326万円
頭金を500万円用意したとして
2500万円の住宅ローンを変動金利0.6%で返済期間35年間組むと
月々の返済額は 66,007円 総返済額2772万円
差額は月々13,201円 総額554万円
頭金500万円使っているので、54万円お得になったということです。
それなら頭金があった方がお得では?
住宅ローンだけを考えると頭金があった方が確かにお得ですが、
契約時に用意した500万円を他のことに使ったらどうでしょう。
例えば500万円を資産運用に回して、年利3%で35年間運用すると
35年後には 500万円 → 1406万円 になります。
最初に500万円を自分で用意しているので、906万円のお得になったということです。
皮算用ではありますが、資産運用の金利3%と住宅ローンの金利0.6%を比べても
頭金を払うお金があるなら資産運用した方がお得だと感じたため、頭金なしにしています。
返済期間は何年にするか
住宅ローンについて学ぶ前はなんとなく返済期間は35年間かなと思っていました。
多くの金融機関では返済期間設定の最長が35年となっているようです。
しかし、実際には返済期間は自身で選ぶことができ、現在は最長で50年というローンもあるようです。
返済期間を長くするメリット
同じ額の住宅ローンを借りたとして、
返済期間が長くなると、月々の返済額を少なくすることができます。
月々の返済額を抑えられれば、手元に残るお金を増やすことができます。
子どもがいて、これからお金がかかる時期などがわかっている場合には管理がしやすくなります。
返済期間を長くするデメリット
単純に返済期間が長くなりますので、払う金利の量が多くなるため、総返済額が増えてしまいます。
また長期ローンは定年後にローン残積が残る可能性が高く、定年後の返済計画を考える必要があります。
定年後に収入がなくなっても返せるように計算して貯蓄しましょう
注文住宅を建てるときの住宅ローン注意点
注文住宅を建てる際には建て売り住宅やマンション購入の際と支払い方法が異なります。
注文住宅では
①契約時 ②着工時 ③上棟時 ④引き渡し時
に分けてお金を納める必要があります。
契約時1割、着工時3割、上棟時3割、引き渡し時3割 などの割合になります。
しかし、本来は建築した土地と建物を担保として住宅ローンを借りることになるため、
建物完成時に一括で融資されることが一般的です。
上記の支払いスケジュールだと総額5000万円の場合は着工時に1500万円支払う必要があります。
手元にそんなお金がないから住宅ローンを組んでるのに・・・
そこで出てくるのが、つなぎ融資と分割実行です。
本来の住宅ローンの前に他の融資を受ける感じですね。
住宅ローンを小出しに前借りできる感じですね
我が家は分割実行を選びましたが、
期間や金利によって、どちらがお得が異なるので、シミュレーションして確認する必要があります。
金融機関をどのように選ぶか
では、実際にどのように住宅ローンの金融機関を選ぶかというと
結局は複数の金融機関を比較することです
メガバンク、地銀、ネット銀行それぞれ特徴がありますが、
ここで説明すると長くなるので、また機会があれば記事にしようと思います。
我が家はメガバンク1、地銀1、ネット銀行2の計4つの金融機関を比較しました。
一括で主要金融機関の見積もりをできるサービスもあるようなので、
時間がない方はこちらもおすすめです。→ 住宅ローンオンライン提案モゲレコ
条件によってお得な金融機関は変わるので、ここはしっかり自分で考える必要があります
まとめ
初心者向けに住宅ローンの選び方について紹介しました。
「〇〇金融機関が良い!」というのは難しく、借りる人の条件によって良い金融機関は異なります。
しかし住宅ローンを選ぶ際の『金利の考え方』『借りることのできる額』『頭金の必要性』などを
理解して選択することが重要であることは変わりないので、この機会に覚えましょう!
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